2012/3/17 北海道旅行2日目 留萌

概要

行き先 増毛
目的 増毛小学校見学・留萌本線完乗
同行者 なし
鉄道乗車距離 864.7q

発着時刻 駅名 行先
22:43 青森 急行はまなす 札幌行
06:07
06:34
札幌 函館本線 普通 滝川行
08:15
08:29
滝川 函館本線 特急オホーツク 網走行
08:59
10:24
旭川 函館本線 普通 滝川行
10:53
11:08
深川 留萌本線 普通 留萌行
12:04
12:30
留萌 留萌本線 普通 増毛行
12:56 増毛 (到着)
15:48 増毛 留萌本線 普通 深川行
17:13
18:04
深川 函館本線 普通 岩見沢行
19:17
19:36
岩見沢 室蘭本線 普通 苫小牧行
20:59 苫小牧 (到着)

当日の流れ

はまなすが入線してきた。真っ先に思ったのが、「これが平成24年の日本を走る列車なのか?」ということである。車体の表面は明らかに痛んでおり全体的にデコボコで、一部は塗装が剥げて錆が露出していた。こういう車両が嫌いという事では全くないが(逆に好きだが)、驚いた。青函トンネルや酷寒地を走っているだけはある。今回乗った車両は、普通の指定席である。発券時に特に号車を指定しなかったのでこうなった。外見とは異なり、車内は普通の客車である。青森駅を出発して、青函トンネルへと向かった。

どうせ暗くて何もわからないので、さっさと寝た。とはいえ、青函トンネルの中で1回、函館駅で1回起きた。函館は30分近く停車するが、窓側という事もあり外にはいかなかった。起きた人は結構いたが、席を回転させる雰囲気にはならなかった。(函館はスイッチバックである)

次の朝、札幌に着いた。明らかに空気が冷たい。30分乗り換えなので色々と見たが、駅は広かった。流石北海道の中心である。長距離在来特急の発車案内が多いのも珍しかった。一応駅の外にも出たが、ビルの外見だけ見て戻った。

ここからは普通滝川行で北上する。北海道の列車というのは独特で、普通列車でも大体はデッキがある。外が氷点下でふぶいている事が少なからずあるのに、座席のそばでドアを全開にしたら、雪が吹き込むわ寒いわで大変だからである。

滝川から更に乗り継いで旭川に着いた。やけに豪華な駅である。ホームは現代アートのような柱の使い方だし、通路や改札口、待合室などは木材をふんだんに使った作りである。どこからこんな金が湧くのかは知らないが、雰囲気の良い駅である。ただ、人は少なかった。

外に出ると、歩道は人が一応すれ違える幅しか除雪されておらず、両側に雪が高く積んであった。また、雪を載せたトラックもたくさん走っている。また、住所が「1条通り10丁目」のような、数字を使ったものだった。流石の開拓都市である。ここでは煉瓦造りの倉庫を一応見に行った。ただ、雪の印象しかない。

また、駅の片側は石狩川だが、こちらの方は「原野」という感じだった。全てが雪に覆われているのもあるのだろうが、原野の中に都市を作った、という事を実感できる気もする。

旭川で海鮮ひつまぶし弁当とサーモンのおにぎり(無添加!)を買って、深川へと向かった。この辺りは乗客が本当に少なく、各ボックスに1人座ってもまだ空のボックスが有った。体をL字に曲げて寝台にしている客もいた。 深川に着いたが、寂しい所だった。あまり賑わっていない駅前どおりは、延々と直線に続いていた。特に見る物もないので、駅へ戻った。

ここからは留萌本線である。大赤字路線とはいえ、留萌までは客がそこそこ居た。といっても市街地が連続しているわけではない。真っ白の平原や山が連なり、一部では線路沿いの雪が窓の高さまで積もっていた。

こうして留萌に着いた。北海道にありがちな形の駅だったが、非常に寂しい所である。昔は広かったであろう構内も今や大幅縮小されている。羽幌線のりばの案内が消されていないのは面白くも悲しくもある。こんな風に思ったのは、多分駅が大きい音で鳴らしている寂しげな音楽のせいでもあろう。何のためなのかよくわからない。

留萌からは増毛行に乗り換えた。ここから先は1日7本である。(意外と多い?)最初は山の中を走っていたが、途中から海沿いに出た。漁船が割とあるので人はそこそこ住んでいるのだろうが、廃墟もたまに見かけられた。この辺りになると除雪は殆どされておらず、雪に埋もれている家や駅がいくつも見られた。大丈夫なのだろうか。また、積雪を見越して高床にしている家さえある。


こうして増毛に着いた。当然無人駅。そのうえ、野原に石のホーム1本と小さな駅舎が置いてあるような駅なので、駅舎までの10mくらいは未舗装で、レールの先は雪に埋もれていた。また、柵も何もないので線路の方に降り放題で、駅舎と列車の真ん前(ホームではない)をつなぐように作られた雪の壁の道も有った。不思議な駅である。

駅前には古そうな旅館と食堂があった。だが、全体的に寂れている。ニシン漁最盛期に作られた大きな倉庫が雪に閉ざされているのも悲しげである。

両側に背丈を超える積雪がある中、徒歩で小学校へと向かった。この校舎は1936年築の木造で、この3学期を以て使用終了となり、学校は移転した。随分立派な校舎で、体育館(左下の写真の左の建物)は将棋の駒をつぶしたような形だった。なお、グラウンドは完全に雪に閉ざされ、遊具は埋まっている。


此処を出て駅に戻ろうとしたが、当然時間がある。なので、暑寒別川の河口を目指してひたすら歩いた。暑寒別川の河口は、一般的な河口ではない。そこら中に雪が積もり、固くなっている。そのため、南極の海岸のようなイメージである。地元民は犬の散歩をしていた。雪に覆われたテトラポットの上にはたくさんの鳥がいた。

見る物もないので、駅に戻った。途中のスーパーで、棒状のカステラを買った。袋から一部出して、かじれるようになっていた。

それでも時間が余ったので、海岸に行ってみた。駐車場のような気もするが、雪に覆われていた。前には海しかなかった。周囲に人もいないので、波の音しかしなかった。ここで20分ほど鳥を見ていた。

ここからは留萌本線で帰る。意外と増毛から乗る客がいたが(といっても5人とか)、私が来た1本後の列車で来てすぐ折り返す鉄ヲタ達であった。

延々と進み、岩見沢に着いた。ここでキタカのキャラが印刷されているボールペンとシャーペンを買った。すごく単純な構造なのに450円もするので当然売れず、半額になっていた。また、小樽港水揚げのニシン弁当も買った。流石北海道、当たりだった。

函館本線で札幌に行ってはつまらないので、室蘭本線で苫小牧を目指した。途中、親子連れに話しかけられた。私は気づかなかったが、増毛から一緒らしい。北広島在住の人で、子供を連れて乗り鉄していたようだ。親が旅行好きや鉄ヲタというのは非常にうらやましい家庭環境である。

そんなことで苫小牧に着いた。売店も閉まっていて暇だったので、唯一開いているドンキに入った。ここは24時まで開いているのだが、条例により学生は23時を超えたら出ていかなければいけないらしい。文具売り場に見たことのないペンが有って欲しかったが、東京で買えばよいと思ってスルーした。しかし、このペンを東京で発見するまで4か月かかった。このドンキは「ホーマック〇〇店が1250円に対し、うちは1050円!!!」などと、競合店を名指しして価格比較していた。面白い。また、大きな市営バスターミナルが有ったが、数日後に民営化されたらしい。

ここからははまなすに乗車した。ついに本州へ帰還である。