2014/9/7 北陸経由京都行

概要

行き先 北陸諸都市を経由し京都へ
目的 最後のJR在来線による北陸横断
同行者 なし
鉄道乗車距離 711.7q


発着時刻 駅名 行先
04:33 品川 山手線 東京方面行
04:52
05:13
上野 高崎線 普通 高崎行
06:55
07:10
高崎 上越線 普通 水上行
08:14
08:24
水上 上越線 普通 長岡行
08:58
09:26
越後湯沢 上越線・ほくほく線・信越本線 普通 直江津行
11:04
12:08
直江津 北陸本線 普通 富山行
14:10
14:49
富山 北陸本線 普通 金沢行
15:45
16:37
金沢 北陸本線 普通 敦賀行
19:07
19:18
敦賀 北陸本線・湖西線・東海道本線 普通 京都行
21:05 京都 (以下略)

当日の流れ

2014年現在、京都の大学に在学しているのだが、出身は東京である。そのため夏休みに若干帰省していたが、用が済めばまた京都へ。普段は基本的に夜行バス、急ぎの時のみ新幹線で東西を移動しているが、今回は18きっぷシーズンということでJR在来線乗り継ぎで行くことに。とはいえ東海道線は乗り飽きたし、来年春に北陸新幹線金沢開業による在来線経営分離によって、JR在来線は北陸において分断される。こんなことで、日本海沿岸をのろのろと伝っていくことにした。

4:20ごろに品川駅に着く。この時間帯では毎度のことであるが、終電を逃したスーツの男たちが鞄をわきに構内で寝ている。治安が良いことである。4:33の一番列車には終電を逃した人々、そもそも一番列車が来るまで遊んでいた人々、そして朝早くから旅行に発つ人々が乗り込む。

品川駅高輪口の24時間営業のNEWDAYSで朝食を買えばよかったのだが、上野にもあると思い買わなかった。しかし上野で見つかったNEWDAYSは6時開店であった。そう、24時間営業のNEWDAYSは数少ないのである。上野駅21分乗換だったが、荷物がとんでもなく重い上に上野駅到着当初に構内を散歩したせいで実は残り時間が少なかった。しかし、ここで買わないと高崎に7時に着くまで朝食が無いので、ググって駅前のファミマを見つけ、走って食料を調達して高崎線ホームまでなんとか到達した。

高崎線は旅行者をはじめ、ある程度の乗客は居るが両数が多いので余裕の着席。道中は暗い上に見る物もないので寝ていた。

高崎からは上越線で水上駅へ。そもそも両数が減ったので混む。その上、1日5本しかない長岡に至る上越越えの列車に接続する為、旅行者が集中する。殺人的に重いキャリーを抱えているので高崎駅で走れず、ここでは立つはめに。

水上は山間の温泉地である。跨線橋から見た構内と静かな朝の町について、具体的に何が有ったかの記憶はないが、訪れたくなるような雰囲気を醸し出していたと思う。ここを8:24にでた。これが長岡方面一番列車である。通学には使えないのではないか。さらに両数が減らされたが、水上の町へ出て行った人は僅かであるので車内は混雑。ここからは長いトンネルに入り、その中で湯檜曽駅・土合駅に停車する。トンネル内の駅ということで停車中に撮影する人々がちらほら。そして、下車する人もちらほら。夏山ハイカーの出発地である。

国境の長いトンネルを越えると…雪国ではなかった。スキー場で有名な中里・岩原・湯沢と駅は続く。しかし車窓に望めるのは緑の山々である。立木がない斜面が広がるので、そこは確かにかつて訪れたスキー場の数々であるのだが、季節変われば景色も変わる。冬にだけ5回以上訪れているだけに、当たり前のことながら凄まじい違和感。

越後湯沢駅に到着し、約30分あるので駅構内観光。ここ5年は来ていないと思うが、お土産屋の賑わいが増している気がする。時間が早いので客は少ないが、売り場が綺麗になったと思う。ここで荷物を増やしたくないので、ほくほく線の車両に乗り込む。


来春廃止される越後湯沢〜金沢の特急はくたかも来ているが、ここは普通列車で。(直江津まで乗れば結構時間を節約できて富山や金沢で遊べることに後で気付いたのだが)北越急行ほくほく線はJRではなく第三セクターによる運営である。そのため18きっぷは使えないため、アナウンスで「18きっぷのお客様は運転士まで」と連呼される。私は全区間通過するので970円支払った。越後湯沢から直江津まではトンネルの多い線路を駆け抜けていく。まさに駆け抜けていくのである。この列車、普通列車でありながら最高時速110kmである。品川から越後湯沢までのろのろ走ってきた列車とは明らかに違う。トンネル以外の区間では田園地帯を駆け抜ける。9月7日、ちょうど稲刈りが始まっていた。快晴のもとに輝く稲穂が両側に広がる。なお、18きっぷで無賃乗車する人々への対策として、特急通過待ち停車中に検札が行われる。ワンマンなので運転士が検札。


そして11:04に直江津着。64分待ちである。直江津に来るたびに60分だとか100分だとか待たされる印象がある。春日山城も水族館も行ったことがあるし、駅前の散歩もしたことがあるので諦めて駅構内に居ることに。売店で上越タイムスなる地方紙とますのすしを買って、いつもの待合室に。富山名物のますのすしであるが、新潟県西端部だけあって沢山売っている。久しぶりに食べたが、木のナイフで切って食べるものであり驚いた。前もこうだっただろうか。


さて、直江津を出る。JR乗換駅として何度も使ったが、次来るときは3セクになっているだろう。ある程度見慣れた路線の3セク化は初めてなので実感がわかない。富山平野に至るまでは海岸沿いまで山が競っているので、北陸本線は海岸沿いを伝う。強い日差しのもと日本海と瓦屋根が輝く。かの有名な親不知もこの区間内。自然の奇観でもあるが、海中に土台を建てた高架道路が海岸に沿う人工の奇観でもある。良い区間だ。しかし新幹線は内陸を走ってゆくので、この景色も単なる都市間移動中に見ることはなくなるだろう。

そして富山駅に付いた。2009年冬以来なので、北陸新幹線の工事で様変わりした姿に見覚えはなかった。仮駅舎が建ち構内にはフェンスが並び、北口と南口の移動も面倒になっている。富山新聞を購入し、かつて乗ったニュートラムを見て駅内観光を終える。


富山を発ち金沢へ。ここから京都までサンダーバードで一本なのだが、あと7時間普通列車の旅を続ける。この区間は何が有ったか覚えていないが、金沢に入る手前の車両基地を見たとき、2012年3月にここを通った時に廃車回送寸前のボンネット型489系が停まっていたのを思い出した。今や当然居なくなっているし、新幹線工事が益々進んでいる。

金沢駅では58分の乗り換え時間を作ったので、駅舎や土産屋を見物した。ここは計4泊したしガラス多用の現代的駅舎が印象深いので懐かしさがある。そんなデザインでありながら、金沢は有人改札である。富山もそうである。黄金のイルカも久しぶりに見たかったが、ぱっと見で見つからなかったので、輪島塗・友禅・金箔あたりの店を物色した。これは時間を吸い取られる。素晴らしい者が多かったが、友禅系の小物の店で手ぬぐいと扇子を買って帰った。残りの時間で駅内のスーパに行き、地元和菓子屋の品を幾らか購入。求肥と餡子を皮で包んだふくさ餅は当たりだと思う。

さらに敦賀まで進む。そろそろ日没してくるので景色も覚えていない。

敦賀では11分乗り換えであるが、乗り継ぎ先列車が待機していたので、もともとある程度乗っていた上に金沢方面からの客でさらに混み、キャリーがのしかかった身は動きが遅く、立つはめになった。といってもキャリーの上に座っているのだが。駅が進めば空きが出るだろうと思ったが、ほとんどでない。空いても4人掛けの1つが開くだけで、荷物を持って動くのが大変なので最後まで1両目先頭でキャリーに座っていた。結局、この客たちは半分くらいが山科で降り、残りが京都駅まで乗った。

京都駅で適当に流れに乗ったら何故か山陰本線ホームに着いた。しかしここからはバスであるので烏丸口へ。京都駅が終着点であるような書き方をしてきたが、実際は駅着から帰宅まで1時間かかっているが、そこは省略。

品川〜高崎や金沢〜京都に関しては印象が薄いが、新潟県・富山県では夏のスキーリゾート、刈入れ時の田んぼ、輝く日本海など印象深い光景に遭遇できたので、最後のJR在来線での北陸横断はやって良かったと思う。